DDR3-2000設定のポイント

Intel X58向けのトリプルチャンネルキットにも、DDR3-2000スペックの製品が増えてきた。しかし、DDR3-2000クラスの動作にはCPU側の耐性も重要になり、安定して動作させるためにはメモリ以外の要素を設定が必要になる場合がある。今回は、DDR3-2000動作を目指す上でのポイントを紹介する。

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Memory 2010/9/8 OCT

メモリのハイクロック動作にはCPUのUncoreクロックが重要

Intel X58環境でDDR3-2000スペックのメモリをスペック通りに動作させるためには、CPUのUncoreクロックが重要になってくる。たとえDDR3-2000スペックのメモリをスペック通りに設定したとしても、CPUのUncoreクロックの耐性が足りないとメモリをDDR3-2000で動作させることはできない。

Nehalemアーキテクチャから呼ばれるようになったUncoreとは、その名の通りCPUコアで無い部分のことで、LGA 1366向けのCore i7ではL3キャッシュやメモリコントローラ、QPIなどがこれに当たる。

Uncoreとメモリの関係、そしてBloomfieldとGulftownの違い

Uncore部分がメモリのハイクロック動作のネックになる理由は、単にメモリコントローラを含んでいるからというだけではない。メモリをハイクロックで動作させるにあたって問題になるのはメモリ倍率とUncore倍率の関係だ。

2010年8月時点で発売されているLGA 1366向けのCore i7のうち、45nmプロセスで製造されたBloomfieldコアのCore i7の場合、Uncoreの動作クロックは「BCLK×メモリ倍率×4」までしか下げることができない。このため、メモリをDDR3-2000で動作させるには、Uncoreが4000MHzで動作しなければならない。


この「Uncoreクロック=4000MHz」という条件はかなり厳しく、定格の1.2VでUncoreをこのクロックまで上げられるCPUはほとんど存在しないだろう。CPUの個体差にもよるが、1.5~1.6Vという電圧を加えてようやく動作するという個体も少なくない。

BloomfieldコアのCore i7でDDR3-2000相当の動作を実現するうえで、Uncoreの耐性がネックになる可能性は非常に高いだろう。

一方、32nmプロセスで製造されたGulftownコアのCore i7 980Xでは、Uncoreの動作クロックを「BCLK×メモリ倍率×3」(BCLK×12倍が下限)まで下げることができる。このため、DDR3-2000動作であってもUncoreクロックは3000MHzまで抑えることができる。


Uncoreのクロックを下げればパフォーマンスが多少犠牲になるが、Uncoreクロックを「BCLK×メモリ倍率×3」まで調整できるGulftownコアの方が、ハイクロックメモリを使う上で有利であることは間違いない。

もっとも、Uncore自体の耐性はBloomfieldコアとGulftownコアの間に大きな差はなく、同じUncoreクロックで動作させるためには同じだけ電圧を加える必要がある。32nmプロセスのGulftownコアがBloomfieldコアよりUncore耐性に優れている訳ではないという点に注意していただきたい。むしろ、32nmプロセスのGulftownコアにBloomfieldコア並みの電圧を加えるのは危険だ。

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